小山の実家は酒屋でした
でしたって言うのは
長男が故郷を捨て
大阪で美容師なんてチャラチャラしたことをやってるもんだから
ずいぶん前に酒屋は畳んでしまったのです
今となっては
実家に帰っても酒屋だった面影は跡形もなく
記憶の中に残るのみとなってしまいました
酒屋の記憶
日本酒の棚
ワインの棚
ブランデーの棚
ウイスキーの棚
それぞれの棚の下の段に二級酒
中段に一級酒が置かれていました
そして特級酒が置かれていた上段は
酒が飲めない未成年の小山が見ても
品と風格を兼ね備えた
憧れと誇りを感じるボトルが並んでいました
そんなウイスキーの棚の上段に
ひときわ目を引くボトルがありました
ウイスキーの棚に並んでいるのだから、まあ中にウイスキーが入っているのだろーけど
それ単体でポンッと置いてあると
まさかそれがウイスキーのボトルだとは思えない
遊び心に振り切ったウイスキーボトル
何でもありのバブル期だからありえた、呆れるほどおバカなウイスキーボトル
↓それがコレです


いやーこないだ奈良の親戚のお家にお邪魔したらさ
玄関にコレが飾ってあるじゃない
おりょ?
これって
これってもしかしてー
って思ってると
案の定
実家の酒屋を畳むとき
親戚の集まりがあって
みんなで酒屋最後の酒を飲み
このボトルが気に入ったので持ち帰ったのだそうで
「もともとお前んちのもんだから、持って帰れ」
ってことで
数十年ぶりの再会を果たしたのであります
記憶の中にしかなかった酒屋の面影が
形となって現れました
も~家宝だなこりゃ~(家宝は寝て待て呑んで待て)
koyama