寿司屋に一人で入れるようになった。
胸の谷間を、サングラスの奥からガン見しなくなった。
鼻毛に白いのが見つかった。
ツタヤに行ってもアダルトコーナーをチラッとも覗かなくなった。
皇室の方々の服装が気になり始めた。
スカートの人を見ても「風よ吹け」と念じなくなった。
足の裏が太ったら背が伸びるのに、なんて夢見なくなった。
「女子高生」って言葉だけでは反応しなくなった。
極楽浄土なんて言葉が気になり始めた。
キャンキャンの7月号を手に取っても最初に水着を探さなくなった。
やっぱり日本語は縦書きが書きやすいと分かった。
40台で二十歳と結婚の夢を見なくなった。
徳永埋蔵金をあきらめた。
ワンピースの肩をスッと外すとストンと落ちるなんて考えなくなった。
コーヒーと紅茶を混ぜれば迷わなくてすむのになんて気持ちの悪いことを考えなくなった。
薄着の人を見ても透視をこころみなくなった。
猪木と馬場はどっちが強いのか考えなくなった。
どーしても手放せない一冊の他は、すべてのエロ本を捨ててもいいかと思うようになってきた。
自転車を本気で飛ばさなくなった。
透明人間になってアレコレする妄想をしなくなった。
鼻くそを机の下にこすりつける癖が直った。
金髪のナイスバディ―がギャグに思えてきた。
キセルの方法を考えなくなった。
路上や駅のホームで抱き合ったりキスをしてる人を見ても、心の中で「ヒューヒュー」と言わなくなった。
警察を見かけても「弾入ってるんですか?」と聞きたくてウズウズしなくなった。
すれ違いざまに香水の香りが好みでも振り返らないようになった。
また警察を見かけても「犬のおまわりさん」をハミングしなくなった。
リゾートホテルのプールサイドでうたた寝をしていると、気が付けば自分以外はすべてビキニの美女ばかり、なんてシーンを想像しなくなった。
選挙ポスターの鼻に画びょうを押さなくなった。
桶を7つくらい重ねたら女湯がのぞけるんじゃないかと考えなくなった。
何で男なのに小野妹子?とかどうでもよくなった。
女湯に入ってもしかられない子供の頃に、もっとよく見とくんだったと後悔しなくなった。
コウモリ傘が4本あれば10階から飛び降りても大丈夫と、根拠のない自信を持たなくなった。
すべて歳のせいかね?
いけませんなー。
koyama